急成長する日本のeゲーミング市場と世界との格差とは

青いキーボード

日本のeゲーミング市場規模は、2019年に61.2億円となりました。これは2018年と比べると127%の成長です。2018年~19年にかけて日本のeゲーミング市場には大手企業の参入が相次ぎ、eスポーツ元年と呼ばれました。ゲームの観戦者数も2018年~19年は前年比126%という伸びを見せ、茨城国体ではeスポーツ初の全国大会が行われています。この規模でeゲーミング市場が成長を続ければ、2023年の市場規模は123億円にまで拡大するだろうと予想されています。

しかし、世界に目を向けると日本のeゲーミング市場はまだまだ小規模です。eスポーツの本場、アメリカのeゲーミング市場規模は317億円、中国では171億円となっています。また、eゲーミングの世界市場規模は2020年には1400億円を突破するだろうと予想されています。世界に比べて日本での市場拡大が緩やかなのは、未だに根強くある「ゲームはスポーツではない」という考え方が原因の一つと言われています。ゲームのしすぎは社会生活に重大な悪影響を及ぼすと、ゲームのプレイ時間を制限する自治体もあります。
eスポーツが一般的なスポーツと同じような市民権を得るまで、もう少し時間がかかりそうです。

また、eゲーミングの世界大会で素晴らしい成績を収めても、日本ではまだプロとして活躍できる場が少なく、それだけで生活することが難しいのも市場拡大が欧米や中国に比べて緩やかになってしまう原因でしょう。予想されるようなeゲーム市場の拡大は、人々の意識の変革やeスポーツ選手になりたいと思っている若者の夢を叶える環境作りが重要と言えます。